【迷言0012】少女はかく宣えり [旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。]
【迷文0004】殺気、という放射体の存在を確認した科学者は、まだ居ない。 [旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。]
【迷場面0075】「……好きで起きてた人間が何を言うか」 [旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。]
「くぉら少年!! 何サボってんの! 起きろ!」
「わ!」
開け放してある窓から響いた怒声で、少年が跳ねるネズミ捕りのように起き上がる。
「アンタねぇ……。人が苦労して作業手伝ってんのに呑気に昼寝ですかコノヤロウ」
怨念が籠った熱視線を網戸越しに向けてくる少女の顔に、本気で怯えた。
このままでは殺られる。少年ピンチ。
「わ、解った。今行くよ!」
「いいからサッサと動く! ハリアップ!」
ばしばしと窓枠を叩く音が背後から少年を脅迫し、慌ててスニーカーを履いて小屋を飛び出した。
「そんなに急かすなよ……。少女だってたっぷり朝寝したんだから……」
「私は昨日遅くまで起きてたんだもん」
「……好きで起きてた人間が何を言うか」
ずむ、と目にも留まらぬボディブローが炸裂する。
手加減なしの一撃は見事少年の真芯を貫いて、少年の視界に火花を散らした。
「わ!」
開け放してある窓から響いた怒声で、少年が跳ねるネズミ捕りのように起き上がる。
「アンタねぇ……。人が苦労して作業手伝ってんのに呑気に昼寝ですかコノヤロウ」
怨念が籠った熱視線を網戸越しに向けてくる少女の顔に、本気で怯えた。
このままでは殺られる。少年ピンチ。
「わ、解った。今行くよ!」
「いいからサッサと動く! ハリアップ!」
ばしばしと窓枠を叩く音が背後から少年を脅迫し、慌ててスニーカーを履いて小屋を飛び出した。
「そんなに急かすなよ……。少女だってたっぷり朝寝したんだから……」
「私は昨日遅くまで起きてたんだもん」
「……好きで起きてた人間が何を言うか」
ずむ、と目にも留まらぬボディブローが炸裂する。
手加減なしの一撃は見事少年の真芯を貫いて、少年の視界に火花を散らした。
【迷場面0071】「僕より筋肉あるんじゃないの?」 [旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。]
「なら、少女だって押すのを手伝って欲しいんだけど……」
「まさか」
少女と呼ばれた少女が、鼻で笑い飛ばした。
「このレディにそんな重労働をやれと? 冗談にもなってないわね」
「何がレディだ。元陸上部のくせに。僕より筋肉あるんじゃないの?」
レディは軽口がお気に召さなかったらしい。脇腹にミドルキックを入れられた。痛い。
「まさか」
少女と呼ばれた少女が、鼻で笑い飛ばした。
「このレディにそんな重労働をやれと? 冗談にもなってないわね」
「何がレディだ。元陸上部のくせに。僕より筋肉あるんじゃないの?」
レディは軽口がお気に召さなかったらしい。脇腹にミドルキックを入れられた。痛い。
【名場面0007】「膝枕の提供を要求する」 [旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。]
「少年」
「んー?」
呆けたような声で少年が聞き返す。
「膝枕の提供を要求する」
「ええ?」
異議は聞かずに縁側の板張りの上を尺取虫のように移動し、少年の膝に頭を乗せ、占領した。
枕代わりにしていた座布団は、お腹の上に置いてこれ以上の腹痛を防ぐ。
「普通こういう時は女の子が膝枕してくれるんじゃないの?」
「んー?」
呆けたような声で少年が聞き返す。
「膝枕の提供を要求する」
「ええ?」
異議は聞かずに縁側の板張りの上を尺取虫のように移動し、少年の膝に頭を乗せ、占領した。
枕代わりにしていた座布団は、お腹の上に置いてこれ以上の腹痛を防ぐ。
「普通こういう時は女の子が膝枕してくれるんじゃないの?」