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【名文0002】世界が滅んだ十五分後みたいな不思議な静けさ [さよならピアノソナタ]

 いつ頃からその谷が粗大ゴミの投棄場所になったのかも、それが合法的なものなのかも、ぼくは知らない。とにかくあちこちからトラックがやってきては壊れた電化製品やら家具やらを捨てていくせいで、いつしかそこには、世界が滅んだ十五分後みたいな不思議な静けさに閉ざされた領域ができあがっていた。

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「さよならピアノソナタ」
「1 世界の果ての百貨店」(P.11~12)
(杉井光著、メディアワークス電撃文庫刊)
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 世界が滅んだ直後でもなく一時間後でもなく「十五分後」というあたりの微妙な感覚と表現が好きです。

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