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【迷場面0053】「おもにぼくに謝れ」 [さよならピアノソナタ]

「暇つぶしバカにすんな、人生は死ぬまでの暇つぶしだ!」
「じゃあさっさと死んだらいいじゃない!」
 なんか今ぼくすごいこと言われてますよ?
「いや、ぼくが死んだら母や妹たちが哀しむから」と口からでまかせを言うと、「あなたの家族がろくでもない父親一人なのはとっくに知ってる」なんて返された。くそ、哲朗の評論読んでやがったのかこいつ。あのクソ親父は音楽評論に平気でぼくのことを書くのである。この指揮者のアダージョの鈍さは息子の作るポテトサラダのようである、とか。でも――
「ろくでなしなのは認めるけど、あいつをバカにしていいのは実際に迷惑かけられてるぼくだけだ。謝れ。おもにぼくに謝れ」

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桧川直巳×蛯沢真冬
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「さよならピアノソナタ」
「5 トッカータ、南京錠、革命」(P.67)
(杉井光著、メディアワークス電撃文庫刊)
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 唐変木vsツンデレ……しかしそれにしても、冒頭の真冬のカウンターはイタすぎですよ(^^;

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