【書感0028】桜色の春をこえて [書き溜めのるつぼ]
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「桜色の春をこえて」
(直井章著、アスキー・メディアワークス電撃文庫刊)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
久々に出会った良作です!!
三組の女子高生がさわやかに友情を育んでいく青春模様と、複雑な家庭環境を背負った子供たちの苦悩と自立までの心の動きが、それぞれ物語の縦糸と横糸となって、すがすがしい読後感をもたらすハートフルストーリーです。作中にちりばめられたエピソードも掛け合いも粒揃い。かなり気に入りました。
見え見えの結末? いいじゃん、きれいなハッピーエンドに優るものなし!!
私は男で女子の気持ちとか永遠に謎なので推し量るしかないのですが、会話とか心理描写とかも最後まで違和感なく読めたので、純粋に物語を楽しむことに集中できたのが高ポイント。こういう筆力の高い新人のデビューは今後に向けて楽しみです。
コメント 0