【迷場面0079】「よし食ってけ」

「夕飯食ってくのか。また急な話だな」
「すみません、いきなり……」
　春菜は少々困り顔。
「私、以前から春菜のお弁当をつまみ食いさせてもらっていましてですね、これを温かいうちにたくさん食べることができたならどれだけ幸せだろうかと……」
「よし食ってけ」
「はい！　ありがとうございます！」
　沙紀は深々と頭を下げた。神一郞にとって、料理を美味しく食べてくれる人間、それすなわち歓迎すべき客なのだ。

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建代神一郞×藤堂春菜×高嶋沙紀
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「藤堂家はカミガカリ３」
「１．馬かオバケか」（P.23）より
（高遠豹介著、メディアワークス電撃文庫刊）
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　ちなみに、家主は春菜です。