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【書感0002】「さよならピアノソナタ」(1~3巻) [さよならピアノソナタ]

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「さよならピアノソナタ」
「さよならピアノソナタ2」
「さよならピアノソナタ3」
(杉井光著、メディアワークス電撃文庫刊)
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 学園青春小説の傑作。大好きです。

 作中いっぱいにちりばめられた豊かな音楽知識が、単なるうんちく止まりではなく、物語の小道具やアクセントにちゃんとなっています。なにより、疎い読者にもすんなり読ませる文章力、生演奏を聴いている錯覚を覚えるほどの描写力に拍手。
 1巻のストーリーにきっちりリンクしているタイトルのセンスもいいですね。まだまだ物語は続くようなので行く末はまったく見えませんが、今から超傑作になる予感が。

 1巻中盤のクライマックスであるナオと真冬の「勝負」のシーンは、もはや神の領域。勝負の進行とともに明かされる、勝つための秘策の裏にある四つの理由とか――ああ、思い出したらぞくぞくしてきました。
 1巻単独でも一つの作品として出色の出来栄えですが、2巻で巡航速度に達し、3巻でブースターの2段目に点火。ってか、成層圏を突き抜けちゃった印象。年内に刊行予定の4巻もめがっさ楽しみです。

 ……と、まぁ、うだうだ書きましたが、いい音楽が解説を必要としないように、いい小説もまた解説は不要です。まずはお読みあれ。

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