【迷場面0045】「お……お前って女は……」

「いいか、女にはわからんと思うがな、怪我ってのは男の歴史、勲章なんだよ。ついた傷の数だけその男は痛みに耐えて立ち上がってきたってことだ。それなのに痛みだけなかったらそれは傷の数だけ男として卑怯ってことさ。そもそも、痛みに耐えるってことはだな……イッテェエエ！」
　話が長くなりそうだったので、義経の包帯ぐるぐる巻きのお尻を容赦なく抓ったのです。だいたい、女にわからないと思うなら女に語っても仕方ないじゃないですか。
「お……お前って女は……少しは女らしい労りとか……慈しみとかをだな……」
「ちゃんと持ち合わせていますよ。ただ労りがいのない人に愛想よく振りまくほど在庫過剰ではないだけです」

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義経×Ｔ・Ｂ
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「θ　１１番ホームの妖精」
「Ｔｉｃｋｅｔ０２　魔女とバニラとショートホープ」（P.117）
（籐真千歳著、メディアワークス電撃文庫刊）
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　いつまでも読んでいたい名コンビ。続刊希望です。