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【迷場面0003】「小細工は無用という感じだった」 [「世界」(きみとぼく)シリーズ]

「ま、防犯上の知識って意味じゃ、一度見たかったんだ、ピッキングって奴。よし、後学のためだ。僕が許す。やってみせてくれ、くろね子さん」
「えい」
 病院坂は取り出した金槌で鍵穴を打った。
「えい。えい。えい。えい。えい」
 打った打った打った打った。
 壊れた。
「見たかね、様刻くん」
「できれば見たくなかった」
「細工は流々だ」
「小細工は無用という感じだった」

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櫃内様刻×病院坂黒猫
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「きみとぼくの壊れた世界」
「たんてい編」(P.219)
(西尾維新著、講談社BOXピース刊)
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 テニスというより卓球のラリーのような小気味よい会話と地の文のテンポ感がマル。

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