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【迷場面0016】「ここにおりますが何か」 [ミスマルカ興国物語]

「フッ……何度でも言うが、余が王なのだ! 長き宮廷生活に抑圧され、いまその檻より解放されし飢えた野獣とも呼ぶべきこの余を! その横暴、圧政、暴虐とも呼べる悪逆非道の限りを尽くすこの余を止める者が、この国のいったいどこにいるというのかッ――!!」
 ああ、終わった。この国は帝国云々以前に数百年の伝統ある歴史に幕を下ろすのだと、誰もが思ったそのとき。

 すぱぁんっ――!!

 まるで雷鳴の大気を切り裂くような音が、マヒロの脳天に木霊した。
「ここにおりますが何か」
 倒れ伏したマヒロが振り返った先には、旧文明の遺産、禁断の教育指導用具『張閃』(ハリセン)を手にしたメイドが一人。

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マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルト×エーデルワイス
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「ミスマルカ興国物語Ⅰ」
「第一章 ミスマルカ第一王太子」(P.22~23)
(林トモアキ著、角川書店スニーカー文庫刊)
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 国王から留守番を命じられてはしゃぐ王子……を平然と張り飛ばす鉄面皮な教育係の図です。どことなく戦場ヶ原とだぶって見えるエーデルワイス……(^^;


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